心身の必要を満たされる方 マルコの福音書6:34~44

 イエス・キリストの周りにはいつも沢山の人々が集まって来ました。キリストの弟子たちが伝道旅行から帰って来ても、ゆっくりと休むところがありませんでした。そこで、主イエスは、弟子たちが十分に休息できるように人里離れた寂しい所に行くように勧められました。ところが、弟子たちが出掛けて行くのを見ていた多くの人々が、そこに弟子たちより早く到着して、多くの人々が集まりました。主イエスは舟でやって来られ、その舟から上がられて多くの群衆をご覧になりました。はその人々が“羊飼いのいない羊”のようであるのを深く憐れみ、多くのことを教え始められました(マルコ6:34)。羊は5メートル位までしか見えず、直ぐ道に迷います。危険な場所に誤って近づいて崖に落ちることや、野獣の餌食になる傾向がありました。それゆえ、羊は羊飼いなしでは生きていけません。その羊と同様な状態にある群衆を深く憐れんで、は“神の国”のことを語り(ルカ9:11)、病気を治されました(マタイ14:14)。

 また、主イエスは群衆に食事も与え、心身ともにケアしてくださいました。弟子たちが主イエスに、「時間が遅くなったので、群衆を解散させてください。彼らが自分たちで周りの里や村で、食べ物を買うことができるでしょう。」と言いました。それに対して、主イエスは彼らに「あなたがたが、あの人たちに食べる物をあげなさい。」と答えられました。弟子たちは驚き、『200デナリ(1デナリは日当の金額)のパンを準備する』ことは不可能でした。残っている食べ物は5つのパンと2匹の魚だけです。主イエスはそれらを取って、天を見上げて祝福を求めて祈り、パンを裂き、魚を分けて、人々に分配するように弟子に渡されました。人々にパンと魚を分け与えている間、それらが増え広がり、男だけでも約5000人に給食されました(女性やこどもを加えれば1万人以上)。この奇跡は4福音書すべてに記録されており、大変重要な奇跡です。

 天地万物の創造者、神のひとり子である主イエスは私たち人間を深く愛し、その必要を心身共に満たして下さる方です。それゆえ、「何も思い煩わないで、あらゆる場合に、感謝をもってささげる祈りと願いによって、あなたがたの願い事を神に知っていただきなさい。」(ピリピ4:6)。   なお、このような奇跡は今日、物理的に見て稀有なことでありますが、霊的、精神的な面ではありうることです。『わずかな物でも他の人に分かち合えば、増え広がる』ことを体験することができます。私たちの罪を贖うためにイエス・キリストは十字架にかかって死んでくださいました。何と大きな愛でしょう。この愛に感動して私はイエス・キリストを救い主と信じました。この恵みを私の友人に話して、恵みを分かち合いました。それによって友人が信仰に導かれ、その友人が他の友達に救いの証(分かち合い)をしました。このように神の恵み(霊的祝福)の分かち合いは増大していくのです。皆さんも、臆することなくご自身の信仰の証をするようにして下さい。主の祝福が豊かにありますように! (牧師:北林行雄記)

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