すべての人が持つ罪の解決 マルコ福音書7:14~23、ローマ人への手紙6:23

 最近、想定外の災害や事件が起きていますが、事件の背景に人間が持つ罪性が考えられます。「人から出て来るもの、それが人を汚すのです。内側から、すなわち人の心の中から、悪い考えが出て来ます。淫らな行い、盗み、殺人、姦淫、貪欲、悪行、欺き、好色、ねたみ、ののしり、高慢、愚かさで、これらの悪は、みな内側から出て来て、人を汚すのです。」(マルコ7:20~22)。何故このような悪い考えが生まれるのでしょうか。それはすべての人間の心の内にある“罪”(自己中心の思い)が原因です。

 “罪人の頭”と言われたザアカイは同国民から嫌われる職業をしていました。それは、ユダヤ人から税金を集めて、自分たちを支配しているローマ帝国に、そのお金を納める仕事です。その上、彼は自己中心の思いから、税金に上乗せをして余計にお金を集め、私腹を肥やしていました。そのため、彼は人々から嫌われ、のけ者にされていました。ザアカイはどんなに沢山お金を持っていても、友達を得ることは出来ません。ザアカイの楽しみは唯お金を貯めることだけで、彼は本当に寂しかったのです。

 丁度その頃、主イエスが彼の住む町エリコを通られることになり、ザアカイはイエスがどんな方かを見ようとしましたが、群衆のために見ることができません。彼は背が低かったからです。そこで、彼はいちじく桑の木に登って下を見ていました。すると、主イエスの方から声をかけられ、「ザアカイ。急いで降りて来なさい。わたしは、今日、あなたの家に泊まることにしてあるから。」と言われました(ルカ19:5)。人々から尊敬されているイエス様が自分の客となられる。彼は急いで降りて来て、大喜びで主イエスを迎えました。

 主イエスはザアカイの客となって、共に食事をされました。主は彼の友となって、親しく交わられたのです。このことにより、ザアカイは喜びに満たされて、次のように宣言しました。「主よ。ご覧ください。私は財産の半分を貧しい人たちに施します。誰かから脅し取った物があれば、4倍にして返します。」(ルカ19:8)。主イエスは彼に言われました。「今日、救いがこの家に来ました。この人もアブラハム(信仰の父)の子なのですから。」(同19:9)。このようにして、ザアカイは真の救い主イエス・キリストを知って大きく変えられたのです。彼に本当の信仰が与えられたのです。

 主イエスは私たち人間の罪を贖うために、実際に十字架にかかり、私たちの身代わりになって死なれ、3日目に死よりよみがえられました。そのことにより、イエスを信じる者は救われ、永遠のいのちを持つことができるのです。「罪から来る報酬は死です。しかし、神の下さる賜物は、私たちの主キリスト・イエスにある永遠のいのちです。」(ローマ 6:23)。 すべての人が生まれながら持っている罪を解決する唯一の方法が「イエス・キリストによる十字架の贖い」です。そして、イエス・キリストを自らの救い主と信じて、告白する者は救われるのです。皆様の上に、主イエスによる真の救いと神の豊かな祝福がありますようお祈りいたします。 (牧師:北林行雄記)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください