遂に約束の地を制圧 ヨシュア記11:15~20

 モーセの後継者ヨシュアには「がイスラエルに領土として与えると約束された地」を制圧する使命が与えられました(ヨシュア1:2~4)。彼はヨルダン川を渡り(同3章)、最初にエリコの町を陥落させ(6章)、アイを制圧し(8章)、エルサレムやヘブロン等の連合軍を打ち破って南パレスチナを制圧しました(10章)。これらの情報を聞いて、怖れをなしたハツォルの王ヤビンは北パレスチナ地方の王たちに呼びかけて連合軍を作り、イスラエルと戦おうとしました(同11章)。なお、ハツォルは当時、北部パレスチナにおける重要な町で、紀元前15世紀にはカナンの首都でした。集まった国の王はマドンなど7つの国で、カナン人やアモリ人、ヒッタイト人、ペリジ人、エブス人、ヒビ人でした。この連合軍の人数は海辺の砂のように多く、馬や戦車も非常に多くありました。

 一方、イスラエルには馬も戦車もなく、貧弱な部隊でした。人間的な見方からすれば、到底勝利が見込めません。しかし、全知全能の主が彼らの味方をして下さいました。主はヨシュアに告げられました。「彼らを恐れてはならない。明日の今ごろ、わたしは彼らをことごとく、イスラエルの前で刺し殺された者とするからだ。あなたは彼らの馬の足の筋を切り、彼らの戦車を火で焼け。」(ヨシュア11:6)。そこで、ヨシュアはすべての戦う民ととともに、メロムの水のほとりにいる彼らを急襲しました。その結果、敵を一人も残らず討ち取り、彼らの馬の足の筋を切り、彼らの戦車を火で焼きました。このようにして、遂にヨシュアは約束の地を制圧することができたのです。彼は恐れないで、主の命令に忠実に従いました。ヨシュアの忠実さについて、同じ11章の15節でも「がそのしもべモーセに命じたとおりに、モーセはヨシュアに命じ、ヨシュアはそのとおりに行った。がモーセに命じられたすべてのことばを、彼は一言も省かなかった。」とあります。ヨシュアは本当にに忠実な信仰者であり、リーダーでした。

 ところで、皆さんは何か新しいことを行うとき、希望とともに不安に襲われることがありませんか?私は36歳の時に、大企業の研究者から転身して、牧師になるためにカナダのバンクーバーにある神学校に入学しました。妻は冬に風邪を引くと冬眠状態になってしまうほど身体が弱かったので、彼女は「バンクーバーでなく、温かいハワイの方が良かったのに。」と言っていました。私も彼女の健康が心配でしたが、主がバンクーバーに道を開かれたので、主の導きに従いました。

バンクーバーで2年半過ごしました。その間、私は過酷な勉強で、修士論文を書いている途中で重症の肺炎になり、3か月入院しましたが、妻は健康が支えらえて、多くの親友ができて、快適な日々を過ごしました。妻はカナダの人々との会話が楽しく、いつもいきいきとしていました。そこで、私は彼女に関する新たな発見をしました。それは、『彼女はカナダの人々に通じるユーモアのセンスがあること。そして、彼女の心も身体も元気になったことを。』。その後、私も癒されて、無事に卒業することができました。このことを通して、主の導きに忠実に従うときには主が必ず最善を成してくださることを学ぶことができました。  今日、私たちはヨシュアのように、主のことばを直接聴くことはできません。しかし、“神の御ことば”である聖書が与えられています。聖書を読むことによって、私たちは励まされて、いかなる困難にも立ち向かうことができるのです。ぜひ皆さん、困難な状況にあるとき、また、新たなことに挑戦するときは、必ず聖書を開いて、主の導きを求めて祈りながら、聖書をお読みください。そうすれば、必ず道が開かれて、心に平安が来ます。聖書はあなたのための素晴らしいガイドブックです。「あなたのみことばは、私の足の灯、私の道の光です。」(詩篇119:105)。  (牧師:北林行雄記)

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