悪霊を追い出された主イエス ルカの福音書9:37~45

 今日の聖書の箇所から本当の悪霊を追い出す力を持った方、すなわち、神の御子イエス・キリストとはどういうお方かを共に考えたいと思います。また、緊急事態の時にどうして弟子たちには悪霊を追い出すことができなかったのか?そして、主イエスの悪霊につかれた人の癒しの御業を通して私たちに何を教えようとされたかについて考えてみましょう。

主イエスは12人の弟子たちに、すべての悪霊を制して、病気をいやす力と権威をお与えになりました(ルカの福音書9章1節)。そして、祈るために3人の弟子(ペテロ、ヨハネ、ヤコブ)を連れて山に登られました。翌日、山から降りると、悪霊に取りつかれたひとり息子を持つ父親が悪霊を追い出して欲しいと懇願しました。しかも、弟子たちにお願いしても、悪霊を追い出せなかったことを伝えました。

 主イエスは人々の不信仰を悲しまれ、息子に取りついた悪霊を叱り、その子を癒して父親に渡されました。弟子たちが悪霊を追い出せなかったのは何故でしょうか?その理由は43節から判ります。すなわち、主がなされた悪霊追い出しと癒しの奇跡を見て、「人々はみな、神の偉大さに驚嘆した。」ことです。つまり、この奇跡は、イエスは神の子であり、特別な方であることを人々に示すためのものであり、弟子の力を必要としなかったからです。

 そして、弟子たちに、「あなたがたは、これらのことばを自分の耳に入れておきなさい。人の子(主イエス)は、人々の手に渡されようとしています。」(44節)と言われました。弟子たちには理解できませんでしたが、主イエスはこれから起きる自らの受難、つまり、主イエスご自身が捕えられて、十字架にかかり、私たち人間の一切の罪を背負い、十字架にかかって死んでくだることを予告されたのです。

 その後、この予告通り、イエス・キリストの十字架の死と復活がおきました。そして、私たちの罪の問題を解決してくださったのです。私たち人間の罪を贖うため、神のひとり子イエスが十字架にかかって死んでくださったとは、なんと測り知れない大きな愛でしょう。この素晴らしい神の愛に感謝し、永遠のいのちに至る希望を持って、イエス・キリストにある信仰をもって地上生涯を力強く歩みましょう。

 私たちの教会は日本同盟基督教団に属しています。この教団はアメリカから派遣された宣教師たちによる、福音宣教によって生み出され、成長した教団です。この宣教団スカンジナビア・アライアンス・ミッシヨンの結成はフレデリック・フランソンによるものです。 彼はミッションの礎石(土台の石)を信仰と希望と愛の3点に置きました。

 現在、世界は不穏な状態ですが、主イエス・キリストにある信仰と希望と愛をもって歩みましょう。困難が襲って来ても、恐れることなく、主に信頼することが大切です。なぜなら、「主は真実な方です。あなたがたを強くし、悪い者から守ってくださいます。」                       (テサロニケ人への手紙第二3章3節)。最後に、主の豊かな祝福が皆様の上に豊かにありますようお祈りします。(牧師:北林行雄記)

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