キリスト信仰に生きる  ガラテヤ人への手紙2:15~21

先週は大阪北部地震がありました。被災地の皆様の速やかな復興と心身の癒しがありますようお祈りいたします。
本日はガラテヤ人への手紙2章から学びたいと思います。使徒パウロはイエス・キリストの啓示により信仰が与えられ、異邦人に福音を伝える使徒に任命されました(使徒9:3-6,15-16)。3年後にペテロを訪ね(ガラテヤ1:18)、さらに14年後、エルサレム会議でペテロなど主だった使徒に出会いました。彼らはパウロの活動を理解してくれました(同2:6-9)。しかし、ユダヤ人クリスチャンの中に(ペテロもその一人)、異邦人と一緒に食事をとることを敬遠する傾向がありました(同2:11-14)。
それに対して、パウロは自らの回心とキリスト信仰の生き方を次のように ―――
「自分はユダヤ人であるけれども、律法を行うことによってではなく、ただイエス・キリストを信じることによって義と認められることを確信する」(同2:16)、「神に生きるために、律法に死に」(同2:19)、「もはや私が生きているのではなく、キリストが私のうちに生きておられる。今、肉において生きているいのちは、私を愛し、私のためにご自分を与えてくださった、神の御子に対する信仰による」(同2:20)と告白しました。
これは正に、「キリスト信仰に生きる」ことです。クリスチャンは“キリストのもの”という意味です。コリント人への手紙第二5:17に、「だれでもキリストのうちにあるなら、その人は新しく造られた者です。古いものは過ぎ去って、見よ、すべてが新しくなりました。」
とあります。クリスチャンになって、キリストと共に生きることによって、生き方や考え方が変えられていくのです。
ところで、人が生きるためにはどうしても必要なものがありますね。何でしょうか?
動物ならば、“えさ”ですね。人が生きるためには、食べ物が必要です。物質的な食料ばかりではなく、人間には霊的な食べ物が必要なのです。
皆さんは、主の祈りで、「日用の糧を今日もお与えください」と祈りますね。
食事をしなかったら、力が出ませんし、栄養がつきません。先日、国連難民高等弁務官事務所からお便りを頂きました。ロヒィンギャの人々が大変な窮地にあること、彼らの救済のために、是非献金をお願いしたいとの内容でした。ロヒィンギャの人々はミャンマーの圧制で、家を焼かれ、家族が銃で殺され、子どもたちを連れて必死の思いで、国境沿いの川をいかだで渡り、バングラデシュに逃れて来ました。昨年の8月からロヒィンギャ難民が爆発的に増え続け、わずか3ヶ月で60万人を越えました。しかも、避難民の半数以上が子どもたちです。保護者を失って離ればなれになった子どもたちが多くいます。また、到着するまでほとんど何も食べていない子どもが多く、栄養失調の子どもが約25%と、深刻な問題となっています。今、この人たちは本当に助けを必要としています。私も微力ながら協力したいと思います。この人たちは緊急に物質的援助が必要ですが、彼らは大人から子どもたちまでお互いに支えあう温かい関係を持ち続けています。
日本は経済大国といわれてから、かなりの年月が経ちます。飽食の時代と言われています。一方で、人々の心が貧しくなっているように思えます。自分の富を蓄えても、社会的な弱者を助けようとしない。また、自分の立場を守るために真実を語らない。いわゆる、フェイクニュースであふれています。マタイの福音書4:4に、イエスは答えられた。「人はパンだけで生きるのではなく、神の口から出る一つ一つのことばで生きる」と書いてあります。このような時代だからこそ、聖書のことばが必要なのです。毎日、聖書を読むように努力してください。聖書は私たちが生きるための霊的な糧だからです。
次に、申し上げたいのは、聖書にただ目を通すだけでなく、そこから何を学ぶかが大切です。皆さんがその日に読まれた聖書の箇所において、「主なる神は私に何を教えようとされているのか」を知る必要があります。そのためには先ず、「主の御心を教えてください」と祈ってから、聖書の学びを始めたら良いでしょう。
続いて、教えられたことを実践してみることです。つまり、生活の中に御言葉を活かすことです。そうすれば、“自分が神のことばによって活かされている”ことに気付きます。その結果、皆さんご自身が、キリストに似た品格を備えた人に変えられていくのです。そのようになれば、主の祝福で満たされ、クリスチャン生活をもっと楽しむことができるのです。皆様の上に主の豊かな祝福があるよう祈ります。
(牧師 北林行雄記)

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