誓いの井戸 創世記26:23~33

アブラハム100歳、彼の妻サラが90歳の時に、主なる神が約束された通り、サラはイサクを出産した。イサクは順調に成長し、美しい妻リベカを迎え、幸せに生活をしていた。

 ところが飢饉が起きたので、イサクはゲラルのペリシテ人の王アビメレクのもとへ行った。その時、はイサクに現れて言った。「エジプトへは下ってはならない。わたしがあなたに告げる地に住みなさい。あなたはこの地に寄留しなさい。わたしはあなたと共にいて、あなたを祝福する。あなたとあなたの子孫に、わたしがこれらの国々をすべて与える。こうしてわたしは、あなたの父アブラハムに誓った誓いを果たす。」(創世記26:2~3)。

 イサクはその地に種を蒔き、その年に百倍の収穫を見た。が彼を祝福されたからである。イサクは豊かになって、ますます栄えて、非常に裕福になった。彼は羊の群れや牛の群れ、それに多くのしもべを持つようになった。そのためにペリシテ人は彼を妬み、アブラハムの時代に掘った井戸をすべてふさいで、土を満たした。

 さらに、ペリシテ人の王アビメレクはイサクに、ここから出て行って欲しいと言ったので、イサクはそこを去り、ゲラルの谷間に天幕を張って、そこに住んだ。イサクはアブラハムが掘り、ペリシテ人がふさいだ井戸を掘り返した。水は生活の必需品であり、特に砂漠のような荒れ地において、いかに良い井戸を掘り当てるかが重要なことであった。幸いに、イサクのしもべたちがその谷間を掘っている時、そこに湧き水の井戸を見つけた。

 すると、ゲラルの羊飼いたちがやって来て、その井戸の所有権争いをした。イサクのしもべたちが掘り当てた、もう一つの井戸についても彼らと争った。

続いて、イサクたちはそこから移動して、掘り当てたもう一つの井戸については、ゲラル人たちとの争いがなかった。このことをイサクはに感謝して、その土地の名をレオボテ(広い所)と呼んだ。「主は私たちに広い所を与えて、この地で私たちが増えるようにしてくださった。」と喜んだ。

 どんなに人から嫌がらせをされても、あきらめないで、全能の神、に信頼して前に進むイサクの姿から教えられる。 イサクはそこからベエル・シェバに上った。はその夜、彼に現れて言われた。

わたしはあなたの父アブラハムの神である。恐れてはならない。わたしがあなたとともにいるからだ。わたしはあなたを祝福し、あなたの子孫を増し加える。わたしのしもべアブラハムのゆえに。」(24節)

イサクは祭壇を築き、の御名を呼び求め、そこに天幕を築いた。そこに、ペリシテ人の王アビメレクがゲラルからやって来た。友人のアフザテとその軍の長ピコルも一緒であった。イサクは彼らに「なぜ、あなたがたは私のところに来たのですか。私を憎んで、自分たちのところから追い出したのに。」と質問した。アビメレクたちは以前とは異なり、今度はイサクと和解し、互いに誓いを立て、盟約を結ぶためにやって来たのであった。

 その盟約とは、アビメレクたちはイサクに手出しをせず、ただ良いことだけをして、平和のうちにイサクを送り出したように、イサクもアビメレクたちに害を加えないというものであった。

 アビメレクは何故このような気持ちになったのか?それは、イサクたちに働かれるなる神の御業に圧倒されたからである。アビメレクがどんなにイサクの邪魔をしても、がイサクと共におられて、また新たな祝福を与えて下さることが判った。恐らく、かつて、アビメレクがアブラハムの妻サラを召し入れた時、彼が見た夢の中で、が仰せられたことばを想い出したのであろう。そのことばとは「あなたが全き心でこのことをしたのを、私自身もよく知っている。それでわたしも、あなたがわたしの前に罪ある者とならないようにした。だからわたしは、あなたが彼女に触れることを許さなかったのだ。今、あの人の妻をあの人に返しなさい。あの人は預言者であなたのために祈ってくれるだろう。そして、いのちを得なさい。しかし、返さなければ、あなたも、あなたに属するすべての者も、必ず死ぬことを承知していなさい。」(創世記20:6~7)

 イサクはアビメレクたちのために宴会を催し食べたり飲んだりした。翌朝早く両者は互いに誓いを交わした。イサクは彼らを送り出し、彼らは平和のうちに彼のところから去って行った。イサクはその井戸をシブア(意味:誓い)と呼んだ。それゆえ、その町の名は今日に至るまでベエル・シェバ(誓いの井戸)という。

 是非皆さん。 今朝学んだ通り、どんな厳しい環境の中に置かれても、信仰を堅くし、いつもと共に歩みましょう。そうすれば、全知全能の主があなたの道を整え、必要な知恵と力を与えてくださり、敵とも和解し、平安に過ごすことができるのです。「幸いなことよ。主のさとしを守り 心を尽くして主を求める人々。」  詩篇 119:2 

皆様の上にの豊かな祝福がありますように!(牧師:北林行雄記)

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