愛と成熟の祈り (エペソ人への手紙3章14~21節)

 今朝は皆さんが健全なクリスチャン・ライフを歩むための大切な提言について、エペソ人への手紙からメッセージをさせていただきます。この手紙の著者パウロは初期キリスト教の使徒として活躍しました。彼は信仰に導かれる前はクリスチャンたちを激しく迫害していましたが、回心してイエス・キリストを信じる者となり、ヘレニズム世界に熱心に宣教を行った人物です。 パウロは膝をかがめて、エペソの教会の人たちのために、父なる神の前に祈りました。ユダヤ人は一般的に立って祈ります。“膝をかがめて祈る”とは、深い感情と熱烈な願望を表す場合の姿勢で、パウロはエペソ教会の人々のために心を込めて切に祈ったことを表しています。 パウロが祈った内容が16節から19節にあります。その祈りを要約すると以下の3点に絞られます。

内なる人に働く御霊により、力をもって、あなたがたを強くしてくださるように

つまり、内なる人(私たちの心)が御霊の働きによる霊的な力を受けて強められることです。人は罪を犯すと、霊的にダウンして、前に進めなくなります。そのときこそ、イエス・キリストの御名を通して罪を赦されて、新たな力を受けることが必要です。あなたがこの苦しい状況から解放していただきたいと必死に祈ることでしょう。そのとき、あなたを背後から応援してくださるのが聖霊なのです。それによってあなたは大いに励まされるでしょう。

  • 人知をはるかに超えたキリストの愛を知ることができるように。

生まれながら罪人である私たち人間を救うために、身代わりとなって、罪のない方であるイエス・キリストが十字架にかかって死んでくださった。そして、3日目に死より復活されました。それゆえ、イエス様を自らの救い主と信じる者は、誰でも、救われて、永遠のいのちを持つことができます。この素晴らしい道を主が準備してくださったのです。本当に感謝なことです。人知をはるかに超えたキリストの愛を知ることは私たち人類にとって一番大切なことです。

  • 神の満ちあふれる豊かさにまで、あなたがたが満たされるように

イエス・キリストを信じたすべてのクリスチャンが神の愛と恵みを、より一層、より深く味わうことができるように、それによって、ひとりひとりのクリスチャンの心が神の恵みで満ち溢れるように!とパウロはクリスチャンひとりひとりの信仰がさらに成長し、成熟することを祈ったのです。

もちろん、信仰生活の中でスランプに陥ってしまうことがあります。でも、安心してください。じっと時を待っていると、スランプから抜け出す時がやってきます。そして、神の満ち溢れる豊かさに強く励まされ、新たな道が開かれてくるのです。さらに、試練を通してもっと大きな働きができるように成長していくのです。このことが、偉大な使徒であり、伝道者であるパウロの真の願いでした。

 教会はクリスチャンたちや求道者の群れです。また、聖書は語ります。教会はキリストのからだであると。身体には多くの器官があります。心臓や胃、腸や、頭や手足など、ひとつも無駄なものはありません。すべての器官は必須不可欠で、非常に大切なものです。それゆえ、小さな器官であるからといって、馬鹿にされることはありません。

 それゆえ、弱さをおぼえている人には心から尊敬の念を持って、助けてあげてください。弱い人も強い人もイエス・キリストにあって大変貴重な人たちです。

 

とは言っても、教会は生まれも、育ちも異なる人々の集まりですから、やはり意見の食い違いが生じることがあります。私はこの教会を開拓する前はいくつかの教会に集って信仰生活をしてきました。ある教会はこれから成長し、50名、100名となる教会だと誰しもが認める教会でした。ところが、若い学生たちが牧師の意見に反発し、自分の仲間同士で集まり、神学校を卒業したばかりの教師をたてて別の群れを作り、教会が分裂しました。その群れは、最初は勢いがありましたが、やがて更に分裂を繰り返し、消滅状態に近い集まりになってしまいました。一方、前からの指導者(元の牧師)の教会は存続し続けました。

    私はこの経験を踏まえ、教会が建てられ、豊かに成長する秘訣は、どんなに厳しい環境に置かれても、それが神の御心であれば、成功するということだと、はっきり判りました。それゆえに、社会の変動によっても、富山聖書教会は、いつも神の御心を求めて、皆が心を合わせて祈っていくことを第一にしたいと思います。

    

次に、大切なことは教会員の一人一人の賜物を生かし、皆が喜んで奉仕する教会にしていきたいと思います。ただし、奉仕は義務ではありません。自分から喜んで行なうものです。     一番大切なことですが、教会員皆がキリストの愛に満たされて、奉仕することが大事です。言い換えると、イエス様が私のために十字架にかかって死んでくださった。その素晴らしい愛に感動し、心から奉仕を喜んでするものです。そのことを見ておられる神は教会を豊かに祝福し、成長させて下さるのです。皆様の上に三位一体の主なる神から益々豊かな祝福がありますようお祈りいたします。(牧師:北林行雄記)

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