「求めなさい。そうすれば与えられます。探しなさい。そうすれば、見つかります。叩きなさい。そうすれば、開かれます。」（ルカ11:9）。“求めなさい”や“探しなさい”、“叩きなさい”は現在命令形で、厳密に言えば、“求め続けなさい。探し続けなさい。叩き続けなさい”です。それでは、何を求め続けたら良いのでしょうか。父親が子どもに、魚の代わりに蛇を、卵の代わりにさそりを与えることはありません。してみると、なおのこと、天の父なる神は、どうして、求める者に良いものを下さらないことがありましょう。」（マタイ7:11）。その良いものとは何でしょうか。それは聖霊です。「天の父はご自分に求める者たちに聖霊を与えて下さいます。」（ルカ11:13）。
何故、私たちにとって聖霊が最も大切なのでしょうか。そこで、聖霊の働きについて考えてみましょう。聖霊は主イエスのことばを思い起こさせ（ヨハネ14:26）、私たちがイエス・キリストを信じることが出来るように導いてくださるのです。私は教会に通うようになるまで、イエス・キリストは世界の代表的な偉人とだけ思っていました。しかし、教会に来て、聖書を学び、イエス・キリストは罪のない方で、天地万物を創造された神のひとり子であり、私たち人間を救うために十字架にかかって死なれ、復活された方であることを知りました。正しい方が私たち人間の罪を贖うために、十字架の死を遂げられた。何という大きな愛だろうか。そのことを考えて祈っているとき、私の心に迫るもの（聖霊の導き）があって、「イエス・キリストは私の救い主である」と信仰告白を致しました。「聖霊によるのでなければ、だれも「イエスは主です」と言うことはできません。」（Ⅰコリント12:3）。
また、聖霊は私たちを真理に導かれます（ヨハネ16:13）。時代と共にいろいろのことが変化します。しかし、真理は変わりません。その真理を聖霊の働きによって、私たちは知ることができるのです。さらに、私たちが世の戦いに疲れ果てたときに、聖霊は弱い私たちを助けてくださり、私たちのためにとりなしてくだいます。「同じように御霊も、弱い私たちを助けてくださいます。私たちは、何をどう祈ったら良いか分からないのですが、御霊ご自身が、ことばにならないうめきをもって、とりなしてくださるのです。・・・・・御霊は神のみこころに従って、聖徒たちのためにとりなしてくださるからです。」(ロマ8:26-27)。私は信仰をもってから４５年になりますが、この期間に、仕事の面で大きな壁に突き当たって、途方にくれることがありました。また、職場の人間関係に疲れ切ったこともありました。そのとき、目を閉じて真剣に祈りました。すると、「見よ。わたしは世の終わりまで、いつも、あなたがたと共にいます。」（マタイ28:20）という御ことばが心に響いて来ました。「あー、そうだ。イエス様が共におられるので、大丈夫！」と励まされて、難局を突破することができました。
以上のように、聖霊の働きは本当に重要です。私たちが健全な信仰生活を歩むためには必須不可欠のものです。皆さん、聖霊を求めて、いつも祈り続けましょう。（牧師：北林行雄記）